《MUMEI》

この手紙は

レイカが退院した時に
看護師から渡された手紙

あれから結局ミナヅキは見舞いに来なかった

「どうして……」
レイカは涙を流しながらミナヅキの家に走った

家についたが

トラックなどが止まっている

「あの……この家の人は?」
引っ越し屋の人に訪ねた
「この家の人?あぁ、引っ越すんだよ」

「家の人は今どこに?」

「あそこ…」
指をさす

今まさにタクシーが出発するとこだった

「あ……待って……行っちゃう……」溢れる涙をこらえながら必死でタクシーを追いかけている

引っ越し屋のトラックが
プップーー!!

それはタクシーに向けたものだった

タクシーは

「レイカ……」
後ろを見たミナヅキは呟いた

「止まります?」

「いや…止まるな」

「ミナヅキ君……嫌……行かないで……」

タクシーは止まらずに進んで行ってしまった

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