《MUMEI》

「この部屋使って。寝間着が高校ジャージしかなかった。
押しかけたのはそっちなんだから文句言うなよ!」

実は俺のじゃ股下合わなさそうだからこの部屋の主の箪笥から引っ張り出した。

「箪笥臭い、ウエスト緩い。ふふ……似合う?」

文句を言いつつも楽しそうだ。
臭いを嗅ぐなよ……。

足首がきゅっと締め付けてある田舎特有の高校ジャージをジーパンの上から履いていた。

丈は合っているけど細身なせいで横が余っている。

「下着は貸してくれないのー?」

「ねーよ……!」

思いっきり溜めて否定してやる。

「同じのずっと嫌なんだけど。
まさか、履くなってこと?
箪笥の中に入ってるの漁っていい?」

「……えー……?」

渋々引き出しを見る。

「派手過ぎない?」

黒いレースがあしらわれたヒモパンツをツンは引き上げた。
男物の下着の中に女性物の下着が紛れている。

「……うーんと、食った女達の戦利品か?
本人はサイズ入らないと思うし。」

頭痛い。

「赤い下着付けたら福が来るかな?」

「血迷ったか?」

ツンが赤いTバックと真剣ににらめっこしている。
勿論、女性物だ。

「俺似合うと思うよ?」

意味深な笑い方をする。

「超見たくねーよ!」

舌を出して嫌悪の意志を見せた。

「じゃあ俺寝るからな!」

多少想像して違和感がなかったと認識した自分にも嫌悪して二階の自室に向かう。

余計な意識は振り切って、眠ることに専念しよう。

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