《MUMEI》
タイト・コーナー
オレはかろうじてS字クランク一つ目の飛び込みで先手を取る事ができた。

しかし…!


続く二つ目の右コーナーは、80度くらいの切り返し角を持っているため、一つ目の後でアウトに膨らんだオレのマシンは進入がキツくなる。


『ダアアァーッ!!』

オレは叫びながら力ずくでマシンをコース左に振った!

そのアクションは、幸運にもダイネーゼの進路をブロックする格好になり、奴は減速を余儀なくされた。


この時のオレは、金髪小僧さながらの乱暴なライディングで、ゼッケン11のチームのヒンシュクを買ったらしい。

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