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《MUMEI》 ピットインのサイン一度減速してしまったダイネーゼは、Ｕ字コーナーの立ち上がりまで、オレを追い上げるだけのスピードを取り戻すことは出来なかった。 オレはスロットル全開でバック･ストレートを逃げた。 マシンの性能が同じ…ライダーの体重も同じ程ならば、スロットルを開けるだけの直線で差が詰まることも離れることも無かった。 コーナリングが苦手なオレとしては、コースの中で唯一ひと呼吸おける区間だ。 オレは最終コーナーを全開でクリアし、ホーム･ストレートを立ち上がった。 そしてピットの方を見ると…。 前へ |次へ |
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