《MUMEI》 それよりも…何よりも… 初めて膝を擦った喜びの方が何倍も嬉しかった。 40分も走り続けた疲労も… 胃が締めつけられるようなギリギリの緊張も… 奥歯を噛み潰したくなるような屈辱も… 後方に流れ去るバック・ストレートの風景と共に浄化されてゆく…。 ライダー交替前の最後のラップに、神様がくれた最高の贈り物のように思えた。 オレは勝ち誇ったように右足を上げて、ピットインする合図をダイネーゼに送った…。 前へ |次へ |
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