《MUMEI》
係会
「あれ??梶野じゃん!!」


驚いて、思わず声をかけてしまった。


だって、梶野ってめちゃくちゃ足はえーから、
選抜出ると思ってたし…
なんで、係に入ってんだ??



「あ、えっくんだ!!」



おお。懐かしいな〜♪
梶野も相変わらず癒し系…


ん??


隣の子は…



「なんか久しぶり!!元気してたか!?」

「おう!お前も相変わらず??」

「まーな♪」



そう言葉を交わしながら、
梶野の隣にいる子に目をやる。


―…ふっふっふ。

読めたぜ。


梶野が係に入ってるわけが。


「…えっと、そっちの子は??」



おれは、その子を見ながら何気ないふうに聞いた。



「あ、あたし、相原幸っていいます。
梶野と同じクラスで」



そーかそーか。

うん、可愛らしい子じゃねーの。



「―…ゆきちゃん、ね。覚えた!!
オレ、江藤栄一朗!!よろしく☆
みんなには『えっくん』って呼ばれてる♪ 」



明るく挨拶する。

ここは梶野の友達として一肌脱いでやるかあ♪



「こっちこそ、よろしく!」



そう返してくれたゆきちゃんは、
笑顔がすごく可愛くて、


梶野がゆきちゃんを好きな理由がわかった気がした。



「えーと、皆さん集まりましたか?
…では、これから係会を始めます」



お、係会が始まった。


なんとなく、教室を見回すと、前の方に

『姫井りか』の姿が!!!



これは、単なる偶然か…!?

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