《MUMEI》

「・・・?りょうちゃん、どうしたの?」

「ちーちゃん、僕、アメリカに行かなくちゃならないかも」

「えっ」

ちーちゃんはとても驚いた

「何でなの?りょうちゃん、ちーちゃんのこと嫌いになったの?」

「違うよ。向こうに行けば、病気が治るかもしれないんだって」

「いつ帰ってこれるの?」

「分からない」

「ちーちゃん、そんなのヤダ。りょうちゃん、行かないよね?」

泣きそうな顔で言った

「大丈夫だよ。行くことになっても帰ってくるから」

「本当?」

「うん、本当」

とたん、ちーちゃんの顔が明るくなった

「ねぇ、りょうちゃんがもし、行くことになったら、約束して」

「何を?」

「ここで待ってるから、帰って来たら、ず〜っと一緒にいようね」

「うん」

数日後、僕はアメリカに飛び立った

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