《MUMEI》
ゼッケン19への指示
その時…

ピット・レーンの下手に位置するゼッケン19のチームのピットから、一人の男性が大きなボードを持って現れた。

その人物は、予選順位発表時にウチの兄貴とトラブルになりそうになった金髪小僧をなだめた男だった。

どうやら彼が監督らしい。

そして、その男が手に持っているのは、黒地にオレンジ色の文字で『P IN』と書かれたサインボードだった。

男は、最終コーナーを立ち上がるオレンジ色の NSR に向かってボードを掲げる。

遂に金髪小僧にピットインの指示が下った!


金髪小僧は、ホーム・ストレートを駆け抜けながら、そのボードに首を向けた。

ピットインの指示は確実に伝わった筈だ。

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