《MUMEI》

しかし…。

コースを1周して戻ってきた金髪小僧は、ピットインせずにそのまま136周目に突入した。


なんと奴はサインを無視して走り続けたのだ。


ゼッケン19のピット前には、先ほどの男性が『困った奴だ…』と言わんばかりの表情で腕組みをして立っていた。

傍らには革ツナギとメットで武装した第1ライダー…

…パンチパーマが準備万全に整えて待機していた。


彼も苛ついた様子で足をパタパタ揺らしていた。


136周目を走り終えて再びホーム・ストレートに戻ってきた金髪小僧に、もう一度サインボードが示された。

だが、金髪小僧はそれも無視して更に周回を続けていった。

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