《MUMEI》

そのことを金髪小僧なりに考えての行動なのかもしれない。


だが本来それは監督が決めることであって、ライダーごときが勝手に周回数を操作するなど、言語同断な振る舞いだった。


139周目を回り終えた金髪小僧が、最終コーナーを立ち上がって来た。

ゼッケン19のチーム監督は、サインボードを左手に掲げ、右手でバンバン叩きながらヤンチャ坊主に見せ付けていた。


『い・い・か・げ・ん・に・せぃ!!!』

オレはその叩くリズムに合わせて勝手にアテレコを吹き込んでみた。


すると左隣でゼッケン9のチーム監督がウケていた…。

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