《MUMEI》

金髪小僧の NSR は140周目のU字コーナーを立ち上がった。

彼はこの周回のバック・ストレートでも、周囲を走るライダーにピットインする意思を伝えることは無かった。


オレ『勝手な奴やなー…早く入れ…』


ゼッケン19のピット前では、例の黒いボードを叩きながら苛つく監督さんの姿があった。

パンチパーマも、ずっと待たされて疲れたのか、腕組みして諦めている様子だった。


(この周回もピットインしないのか…?)

そんなムードが漂った時だった…

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