《MUMEI》

ツンは服を着て俺の横にもたれ掛かる。

「みきすねいくつ?」

「ハタチ。」

こいつは俺の3ツ下か……

「なあ、どこまで知ってるんだ?」

全てを見透かされていそうな瞳でツンは笑った。

「何にも

俺はガキだよ?いつも待つだけだった。だから守りながら攻めてみたんだけど、どうかな?」

こいつ、いい役者だ。皆騙されていたのか。

「ちゃんと呼べよ。皆待ってるからさ。」

「呼んで来るかな?」

「そこはアンタの腕の見せ所だろ。」

ツンとカーテンの隙間から溢れる朝日を見届けた。

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