《MUMEI》 展開の進まない漫画のような外交だ。 侵入→説得→セックス→時間無くなる を繰り返した。 穏便に済ませようとすると光は誘惑を始め、それに俺は気持ち良いくらいに乗る。 四度目の侵入だ。 二回目でジジババにバレた。隠そうなんてしないけどな。 俺を動かそうだなんて。あいつくらいのもんだ。 下手にリアクション取ると混乱させるからあたかも最初からいたような無反応で光に会いに行った。 深夜入りし早朝帰る、自分もよくやるな。 この不摂生だといい加減体が持たない。 勝手に帰るのを待てば良かったのだろうが、長期滞在し過ぎだ。 怒りは何と無く察した。 年越し明けても忙しいのは理解していたはずなのに。光の親に会いに行く約束を何度も破ったのにキレたのである。 仕方ないと片付ければ破局だろう。 一ヶ月は会ってもらえないと覚悟をしたら、その復讐はアポなし俺の実家訪問だった。 なんという行動力だよ。 家の敷居はずっと前に跨げない。 気付かれないように深夜タクシー呼んだり面倒しつつ人目を避けながら密会。 光はしぶとい。 ここから張り付いて離れなかった。 レイを持ち出したのは俺だが、誰かに会おうだなんて考えもしなかった。 前へ |次へ |
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