《MUMEI》

カフェの外で菜々が待っていると一條が
「遅くなってごめんな!」と息をきらしながら一條が走って来た。
「そんなに急がなくてもいいよ陵。」と菜々が笑うと一條が
「だって俺早く菜々にあいたかったから…」
と照れながらいった。
菜々が微笑えむと一條がゆっくりと口を開いた。
「菜々…今日俺の家来ないか?ずっと連れて来たことなかったし…」
菜々が驚いたように目を丸くして
「…え?」
と答えると一條が
「駄目かな…嫌だったりする?」
と悲しそうにいった。
「べ別に嫌とかじゃ全然ないけど…」
と菜々が戸惑っていると一條が
「やっぱり男の部屋に来るって戸惑ったりすよな…。
けど俺菜々の事大事に思ってるし。何もしないから…
大丈夫だよ。」
と優しい顔で言った。
「……」
少しの沈黙があって菜々がやっと口を開いた。
「わかった。
陵の家行ってみたい。」

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