《MUMEI》
憂鬱
.






―ザー





雨が悲しい音をたてながら降っている。



まるで、



私の心のよう。




憂鬱……だな…。





またあの、つまらなくて退屈な学校に足を運ばなくちゃならない。



学校って、


何の為にあるんだろう。






私は、馴染めていない制服に腕を通す。




高校に入学してから、まだ1ヶ月半くらいしか経っていない。



なのに、




私の悪い噂は学校中で有名になっている。




馬鹿みたいよね。




嘘みたいな噂を信じて、私を見るんだもん。




人間て、単純すぎて"馬鹿"。




笑えてきちゃう。






私はいつも通り、7時50分に家をでる。




私の家から学校まで、歩いて約30分くらい。




歩くの……怠い。




だけど、此処らへんにバス停なんてないし
駅だって、歩いて20分先のところ。




結局、徒歩。




本当に嫌になる。








ちらほら、
同じ制服の人が見えてくる。




あ〜ぁ。
着いちゃった。




私は、そんなことを思いながらも




校門をくぐった。









..

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