《MUMEI》
血の味
俺とシンヤは、ムロの背中から降りた。


テンアはまだ空を飛んでいた。


テンアの腹辺りは、血で染まっていた。


操り花も血で、紫色から赤に変わっていた。


「「「なかなかやるな。しかしそれにしても、変わった味の血だな。」」」


『お前テンアの血を吸ってるのか!』


「「「少しだけな。でもこの味は変わっているな。人に近いが、人じゃないみたいだ。」」」


テンアは、地面に降り羽を消した。

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