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《MUMEI》 ――サァァァ…… 「雨じゃん、最悪」 ……そうだ。 あの日は空も泣いていたんだ。 バイト先に傘を持たずに来た俺は、渋々ずぶ濡れのチャリに跨り家に向かった。 バイトで疲れた体には、 雨、雨、雨。 6月の生温い雨と、蒸し暑い風が容赦なく俺に降りかかる。 「チッ……マジついてねぇ」 舌打ちと愚痴が出るくらい、最悪だった。 裏道を通る。 ここは人が全く見当たらない不気味な場所だが、家からバイト先までかなり近い。 「……ん?」 6月中旬。雨降る中…… 俺は君に、出逢った。 前へ |次へ |
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