《MUMEI》
思い出したくない
..






《今日、天気悪いな↓↓》


《テストやばかったO(><;)(;><)O》


《梅雨入りだ↓(;´д⊂)》


《腹いてぇ(/_・、)》




秀斗からは
毎日どうでもいいようなメールばかりくる。



はっきり言って……迷惑。



返事をしたことなんて、一度もない。



だって面倒でしょ??




それに



関わりたくない。



きっと



仲良くしたところで直ぐに



裏切られる。




そんなの



嫌だし…。



もう、辛い思いはしたくない。















「蘭ちゃん…毎日、くんの??(秀斗から)メール」



「…………うん」




あーぁ…


龍にもよく話しかけられるようになっちゃったし…



毎日、他の人からの視線が痛いな…。




山本 杏菜にも……



時々、睨まれるし。



私は何もしてないのに。



2人が話しかけてくるだけなのに。



女って生き物は本当に考えてることが、理解不能。


いや…
私も女って生き物だけどね…




そういえば、
龍……


ちゃんと授業に出るようになったな…。



別に来なくてもいいのに。




「蘭ちゃんさぁ〜一回ぐらい、返事してやれよ」



「やだ」



「何で?」



「仮友達なんでしょ??返事するしないなんて、私の勝手でしょう」



「そうだけどさ…」



「私は、1人がいいの。私に構わないでくれない??」



私は立ち上がり、教室を出た。



1人がいいの……
1人がいいの……




1人になりたいの……






―『ずっと一緒だからね』―
―『蘭が大人まで面倒みてやるからな〜』―
―『蘭、本当に可愛い☆私までうらやましく思っちゃう』―






嫌な思い出が



頭をフラッシュバックする。



もう…

思い出したくないのに…!!






私は



人の波の中を風のように駆け抜ける。



そして、7組の前を通った…


その時…






「蘭ちゃん!」






秀斗が

私の肩を掴んだ。




私は秀斗の腕を振り払う。



「ちょっ…蘭ちゃん!?」




今度は腕を掴んだ。




そして―……




「ら……蘭ちゃん……??」




秀斗は私の顔を見て



目を丸くした。



だって……



私は泣いていたんだから…





「どう……した…の??」




「……して…」




「え??」




「離してよっ!!!!



私に構わないでっ!!!!」





自分でも驚くぐらいの大声をだした。




私は




秀斗の腕を振り払い……





思いっきり走り出した。








秀斗が―…………







傷ついたとゆうことに










気づきもせずに―………












..

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