《MUMEI》
無視
..








久しぶりに見た空は




私が嫌いな曇り空。




……行く気がしない。





行っても意味なんてないから。




私は、




重い足取りで




学校に向かった。















校門が見えてくると




私の足取りは更におもくなる。



怠い。
面倒くさい。
退屈。
憂鬱。




学校って私にとっては、



一番、最悪な場所。





久しぶりに校門をくぐると、見慣れた生徒たちの顔。




……相変わらず、五月蝿い生徒たち。




朝から苛々する。






下駄箱まで行くと、同じ学年の生徒たちが私をチラチラ見てくる。



……鬱陶しい……。



"チラチラ見る"



なんて、ガキがすること…



此の生徒たちは、皆、そこらへんのガキと一緒。






「あらら〜??久しぶりね〜…神谷サン」






此の、嫌みったらしい喋り方をする奴は、



1人しかいない。





私が振り向いた先には思った通り、



山本 杏菜がいた。




「もう、辞めたのかと思った!」



私は、返事もせずに靴を履き替える。




こんな女……




無視してればいいの…




喋っても、意味がないから。





「神谷サンてば〜、また無視??酷いなぁ♪」





気持ち悪い……





馴れ馴れしすぎて気持ち悪い。




私は、



まだベラベラ1人で喋っている彼女をおいて




教室へと向かった。













..

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