《MUMEI》 教室. "1-4" そう書かれたプレートを見ながら、溜め息をつく。 私が一番、嫌いな場所に来てしまった…。 私は、教室のドアを静かに開けた。 久しぶりの私の姿に、生徒たちは目を丸くしていた。 もう…… 辞めたのかと思ってたんでしょう…… どうせ……。 ほらね… 私は教室にいても、 意味がない。 私の席は いつの間にか移動していて、窓側の一番後ろになっていた。 ……ある意味、此処が一番落ち着くな…。 何日ぶりか分からない教室は 本当に居心地が悪かった。 そして、 教室に龍の姿は なかった―…… あの五月蝿い秀斗も 教室には来なかった―…… また、 何時ものように1人。 別に、 寂しくなんかない。 むしろ、楽。 私は 窓の外を見る。 さっきまで曇っていた空からは雨が降り出していた。 .. 前へ |次へ |
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