《MUMEI》 心.. 帰り道…… 秀斗は、私の隣に。 家、逆方向……だよね?? 「秀斗……顔……」 「平気だから!!こんな傷、初めてじゃねぇから!」 秀斗は、 笑いながら言う。 本当は痛いくせに―…… 「そういえば、蘭ちゃんてばちゃんと"秀斗"って呼んでくれてるんだな!!感激!」 「……やめようかな…」 「やめるなよ!!」 必死な秀斗が 可笑しくて、私は 笑った―…… 「……可愛い」 「秀斗……キモイ…何が??」 「蘭ちゃん…笑うと可愛いじゃん!!!!うひゃあぁあぁあ!ヤバイ!」 ……あんたの声がまずヤバイから……。 「蘭ちゃん!!もう一回!!笑ってくれ!!」 「嫌」 「一回だからさ〜!!!!一回!!」 「嫌!」 「え゛〜〜〜〜〜!?!?マジかよぉ〜〜〜!!!!じゃあ、俺以外の奴には見せるなよ!!絶対な!!」 ……何、此奴…… 可笑しい―……… うざくて、 お節介で、 首ばっかり突っ込んで…。 だけど… 優しくて、 人思いで、 強くて、 守ってくれる。 そんな秀斗に 私は心を開き始めていた。 .. 前へ |次へ |
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