《MUMEI》 D公園. 「誰か………」 って、そんなことはどうでも良くて。 「誰かッ!!」 今はただ、助けて欲しいわけだ。 「貴広!!!!」 ダチに手を伸ばしても、 「ははは…頑張れ………」 返ってくるのはひきつった苦笑いだけ。 「薄情者ーっ!!!」 心から。 「ほらぁ、いこーよ優流【すぐる】くん!」 7人の(客観的に見れば)美少女(らしい)たち……… 「ぅううぅうぅぅ…」 制服が伸びるから引っ張るのは止めてくれ… そんなことを言ったら、「私たちが直してあげる」とかいう矛盾甚だしい返答が帰ってくるに違いない。 「わ、わかったよ……」 俺は渋々、この軍団に囲まれながら屋上へと歩み始めた。 そんな(恐らく)最大最凶のモテ期を迎えている俺。 「頑張れ………」 心なしか楽しそうな貴広の声に、少し苛立つ。 でも、この頃から俺の青春、人生そのものが大きく動き始めたんだ。 多分ね。 . 前へ |次へ |
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