《MUMEI》 ※※※※※ 「良いなあ、優流はモテて。」 モテモテなランチタイム終了後、残り僅かな昼休み。 部活の練習があったらしいダチとふたり、階段に腰掛ける。 パンをかじるそいつを横目に、俺は手をつけていない弁当箱を開けてみた。 半ば口に捩じ込まれるように食べさせられた、7人の女侍の手料理。 弁当箱にはそれとは裏腹に母さんの愛情タップリの冷食が、綺麗に並んでいた。 「あ゛あ?」 冗談じゃないよ、と俺はかぶりを振った。 「だってあんな可愛い子ばっかりじゃんかよ。」 「可愛い、のか…」 俺はそのまま、ため息混じりに弁当箱の蓋を閉めた。 ***** 前へ |次へ |
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