《MUMEI》

 忍が自分で、体を艶めかしく上下させはじめた!

 俺は忍を傷つけない様に動きを合わせる。

 だが、忍の体内の蠕動に、俺の陰茎に快感が伝わってきた!
 女でみみず千条という名器があるそうだが、忍の肉体内のこの蠕動はそれに匹敵するものなのか!

 男でこんな話は聞いたことがない!

 俺の陰茎が突如、忍の動きと反対に動いた!
 思わず俺は自分の茎の根本を見てしまった!
 忍を傷つけたか?

 だが、血が出ているのではなかった!
 忍の蕾から、ずると途中まで茎を引き出す。
 俺のゴムに包まれた陰茎には粘液が絡んでいた!
 ゴムに付いていたワセリンよりももっと滑(ぬめ)る液体!

 忍の腸から分泌された愛液だ!

 俺は恐る恐る律動を開始した。
 最初は小刻みに。そして段々大きく腰を動かす!

 忍の呼吸が激しくなった。

 お互いの粘液にまみれた獣の生殖!

 なぜキリスト教で禁じられ、江戸時代の日本でも禁令となったのか!

 分かった!

 それでも綿々と裏で続けられた美しい少年に対する行為!無生産の禁断の行為!

「忍!愛してる!」
「ああ!吾郎!・・・!」

 俺のコンドームの中に何億もの無為に生産された俺の遺伝子が迸っていた!

 忍の肉体がびくついた。

 そのあまりの熱さに。

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