《MUMEI》
サガシニイク
えっ、とみんなは思っただろう

僕が窓に足を掛けたのだから

「ちょ、ちょっと、何してんだ!?」

呆然としているみんなの代表として伸介が慌てた様子で聞いてきた

「え〜っと、先生を連れて来るだけだけど、何か問題でも?」

「大有りだー!」

伸介がキレた

「まあまあ、落ち着け伸介。たかが二階だろ」

「せめて、階段から行け!」

「こっちから行ったほうが早いんだよ」

「待て。それはその通りだが、怪我するぞ」

「大丈夫だよ。というわけで、じゃあ」

止めようとする伸介を振り切り、窓から飛び降りた

「涼哉!」

僕はみんなの心配を裏切り、見事着地した

「さて、あっちだったな」

僕は走りだした

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