《MUMEI》
ナツカシイカオ2
「大丈夫?怪我ない、葵先生」

「えぇ、大丈夫よ。えっと・・・・どちら様?」

分からないという顔をされた

まぁ、それが普通だが

「僕だよ僕。涼哉だよ」

「涼哉ちゃん!?」

驚かれた

「久しぶり、葵姉。元気にしてた?」

「ぅえ〜ん、涼哉ちゃ〜ん」

抱きついてきた

「恐かったよ〜。ひぐっ、すん、ぐすっ」

今の出来事がよっぽど恐かったみたいだ

「よしよし」

頭を撫でながら聞いた

「葵姉、先生になれたんだね」

「うん、楓さんも一緒にね。楓さんにはもう会ったの?」

「うん、家の担任だからね」

「そうなんだ」

喋ってみると、昔とあまり変わってなかった

変わったのは眼鏡を掛けていることだけだった

今こうして話している葵姉と親しくなったのはあの出来事から・・・・・・

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