《MUMEI》

「お前の馬鹿力でその紙の上の力晶を砕いてくれ」

「で、どうなる?」

「良いからやれ」

「…わかった」

リツは仕方無さそうに返事をして拳を握った。



「…ふッ!」
リツが拳を振り下ろすと、
力晶はガラスが割れるような高音を発して割れ、下の岩にもヒビが入った。

紙は僅かに曲がっただけだった。


「よし。良くやった」
ジンは満足げに頷いてF's LIGHTを操作し始めた。

リツが聞く。
「何してるんだ?」

「データの整理」


「…で」
リツは砕けた力晶が乗ったままの紙を指した。

「あれはどうするんだ?」

「放っとけ」


「………」





腑に落ちない様子のリツに、ジンは穏やかに言葉をかけた。







「ただ待つことも、努力の一つだぞ、リツ。」





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