《MUMEI》
強く抱きしめる
「氷治!」


俺たちと同じように、氷の粒子が傷口に集まり、塞いでいった。


俺は、テンアが言った言葉が少し違うことに気になっていたが、すぐにテンアに声をかけた。


『テンア大丈夫か?』


「あぁ…。」


テンアは自ら起き上がった。


俺たちは互いに顔を合わせ涙を拭き、みんなでテンアを抱きしめた。


「何をする!離せ!」


強く強く抱きしめた。

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