《MUMEI》
カコヘン・キタヨ
「葵姉、また来たよ」

あの一件から度々遊びに行っている

ちーちゃんのいない時に

「いらっしゃい、涼哉ちゃん」

「葵姉、今日は数学を教えて」

勉強を教えてもらうために

「いいよ」

葵姉は勉強がすごくできた。特に数学が

「どこが分からないの?」

「ここ」

やさしく解説してくれた

勉強を教えてもらっていると

「葵ちゃん、ちょっといいかい?」

担当医が来た

「涼哉ちゃん、ごめんね。今日はこれでおしまい」

「うん、ありがとう。葵姉」

「どういたしまして」

僕は病室を後にした

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