|
《MUMEI》 ２時間経過その時レース開始から、ちょうど２時間が経過した。 これより後に、トップを走るマシンがコントロール･ラインを通過した時点でレースは終了となる。 つまり泣いても笑っても、これが最後の１周ということだ…。 パンチパーマは、それまでのダレたライディングが嘘のように生き生きとコースを攻めている。 奴は直前の数周で、岡ﾔﾝに突き離されたことによって、一旦は勝利を諦めてペースを落としていた。 そのことが切れかかっていた彼のスタミナを僅かばかり回復させたのだろう。 オレは直角コーナー進入に備え、コースを左へ横切るオレンジ色の背中を睨みながら、絶望的な敗北感に打ちひしがれていた…。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |