《MUMEI》
怒り
『おい、吉沢』

木名瀬君は険しい顔で吉沢充彦に近づいた。
『な‥に?』

『お前なぁ…奈緒の手づくりを独り占めしようなんて1万年早ぇぞ…』

そう言って、手にしていたチョコケーキ全部を口に入れた。


木名瀬君があんな険しい顔をするなんて知らなかった。

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