《MUMEI》
カコヘン・タントウイガキタツギノヒ
「葵姉、また来たよ」

そう言ってカーテンを開けたが葵姉はいなかった

「どこに行ったんだろう?」

すると看護士たちが立ち話していた

「まったくかわいそうに」

「えぇ、夢野さんでしょ。歩けないなんて」

「葵姉はどこにいるの?」

会話に潜り込んだ

「えっ」

驚かれた

「なんだ、涼哉君か。ちょうどいい。君にお願いがあるんだけど」

「・・・?なにを?」

「葵ちゃんを励ましてほしいの」

「いいよ。葵姉どこにいるの?」

「中庭にいるわ」

「分かった。行ってくるね」

「よろしくね」

僕は中庭に向かった

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