《MUMEI》 ……帰り道……放課後、朝日の誘いで私と彼女は一緒に帰ることになった。 誰かと一緒に帰るなんて、何年ぶりだろう。嬉しいような、懐かしいような気分だった。 彼女がこの学校に来て、何故私に興味を持ったのかは分からない。謎だ。普通、もっと明るい子に話しかける筈なのに。 「どうして私に話しかけたの?」 知らない内に、私は思ったことを口に出してしまった。言って良かったのだろうかと、私は少し戸惑う。すると、朝日が口が開き、 「……似てたから。私に」 と呟いた。 私は、彼女がいったことを理解出来なかった。 「どうして?私と朝日はまるで正反対だよ?」 思ったことを口にすると、彼女は寂しげな笑顔を見せ、「また明日ね、小夏」と言い、2つに結んだ長い髪を揺らしながら、自分の家に向かって歩いていった。 前へ |次へ |
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