《MUMEI》 すると、汚らしい色になった砂はいきなり下に落ち、消えていった。 「あの、目を開けてもいいですか?」 僕は何が起こったのは分からなかったが、顔の砂が下に落ちたことは分かった。 「鏡で自分の顔がみたいでしょ?」 「はい。」 商人少年はまた何処からか、手鏡を出し僕の手のひらにしっかりと握らせた。 僕は目を瞑ったまま、手鏡を顔の前に持ってきて目を開いた。 前へ |次へ |
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