《MUMEI》
ラパイド2号の幻影
ラパイド2号は、既にアライのメットを脱いでおり、その精悍な顔つきがハッキリと見て取れた。


彼はマシンを押しながら、ジッとこっちを見ていた。

パンチパーマには、怨念を剥き出しにした目で……

そしてオレには、何かを託すような目で……

トップ争いを繰り広げるパンチパーマとオレに、憤りと哀愁を帯びた視線を投げかけていた。


彼はその手に掴みかけた勝利を、パンチパーマの暴挙によって無惨にも打ち砕かれたのだ。

ほんの一瞬垣間見ただけだったが、彼の無念さが痛いほど伝わってきた…。


その時、不意に…

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