《MUMEI》
殺人鬼は突然に
3ヶ月ほど前…あるところに結婚して二年目になる、まだ新婚と言っても差し支えのない、幸せな家族があった…。

子供は1人、大工の父親に専業主婦の妻の三人家族で、その日もいつもと変わらない、幸せな日常を楽しんでいた…。

だが、日常の中に、非日常は入り込んできた…。いとも簡単に…あっさりと…。

その日は、大工の父親、六条千奇(ろくじょうせんき)は朝から仕事に行き、妻と娘は家でいつも通り過ごしていた…。だが…その六条が居ない間を狙ったように…事件は起こった…。

その非日常はドアを破って、半ば強引に家に侵入すると、持っていたナイフでいとも簡単に幸せな家族の内、2人の命を簡単に…まるで紙をカッターで一閃するように…。

六条はいつも通りに6:00に家に帰り着いた。2人が喜ぶことを思い、お土産を持って、玄関の扉を開いた…。

…後は凄まじいものだった、六条は最初、意味が分からなかった。玄関に最愛の2人が倒れて、いるのである、初めは…ふざけているのだと思った、いや…そう思いたかった。だから、

「おいおい…ふざけてないで、早く飯食おう、ほら!今日は真美の好きなたこ焼きも買ってきたぞ?!」

………返事は…無い。

六条はゆっくりと事態を理解し始めた、完全に理解した時、もう六条に理性はほとんど無かった。

六条は、意外に冷静になりながら、電話を取り、救急車を呼んだ。自分でも怖くなるくらい冷静に伝えることができた、逆に六条はこの冷静さに疑問が浮かぶ。

…あれ?なんで?なんだ?なんなんだ?何で俺、こんなに冷静で居られるんだ?妻と娘が倒れてるのに、…………………………俺は…何故平気なんだろう………………?

その時、六条の中で何かが弾け飛んで…覚醒した…。

…よし、まずは、俺の最愛の妻と娘を…殺した奴を…殺ろう…

静かに…だが確実に…六条は……………奇跡の殺人鬼へと………………変貌した………。



†楽、臆、異の奇妙関係へ、

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫