《MUMEI》
さよなら
.






次の日。






私は


1人、屋上にいた。








此処にいれば、







陸哉は何時か来る。






私を疑う人なんていない。












「あ!!菜穂〜!!屋上にいた!」








ほらね。来たよ。







あなたはどこまでも馬鹿ね。








「陸哉!!」






私は陸哉を呼ぶ。







陸哉は走ってくる。





あーぁ。
本当に馬鹿ね…。





こっちに来たら、貴方はもう終わってしまうのにね。






「綺麗な景色だな!!」






陸哉は体を乗り出す。






「そうだね」






私は手に手袋をした。








「ってか高!!落ちたら絶対に死ぬわ!!痛いだろうな〜」







「…………確かめてみる??」








「え????」








「痛いかどうか………絶対に死ぬかどうか………」








「は…………??菜穂………何言ってるんだよ…………」









私は振り向こうとした陸哉の体を








思いっきり押した。











「なっ…………!?」








「バイバイ……陸哉」










「な…………………」











陸哉は真っ逆さまに落ちていった。











さよなら










陸哉…………………













..

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