《MUMEI》
スタンディング
スローモーションの視野の中…


オレンジ色の車体は、徐々にその姿勢を立ち上がらせる。


コーナリング〜立ち上がりの車速は、レコード・ラインを辿るオレの方が鋭い。


だが…

オレの NSR は、アウト・イン・アウト…

パンチパーマの NSR は、イン・イン・アウト…。


ちょうど奴は、オレのマシンが描くレコード・ラインの軌道に立ち塞がる格好となった…。


オレンジ色の NSR のリア・タイヤに連なる、オレのマシンのフロント・タイヤ…

その距離は10センチも無い…!


オレは追突の一歩手前で、その連なりを奴が立ち上がる加速ラインの内側へねじ曲げた!

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫