《MUMEI》
‡。出逢い。‡
.







―ザッ






「ヨッシャ〜!!2点目〜!!」



「キャー!!棗くん格好いい〜!!」



昼休み…



俺は数人の男子とサッカーをしていた。



グラウンドの周りには、多数の女子。




「棗〜…お前、また騒がれてんな」


「何時ものことだ〜♪悪い気はしねぇよ」




俺は朝日 棗(アサヒ ナツメ)。
15歳の中3。
クラスは4組。
出席番号は1番!


趣味はサッカー。
特技もサッカー。
部活には入ってない。
サッカー部に入ろうとは思ったけど、面倒だったからやめた。

勉強はまぁまぁだな…。
上の下ぐらい。
ちなみに、苦手な教科は英語!あれは本当に意味分からない!


でも、勉強まぁまぁでもかなりモテちゃいますよ??
普通の人よりかは、イケてる顔(イケメン)だって言われるし。まぁ、サッカーが得意ってのもあるかな。



あと、俺は見た目がちょっとチャラいからな〜。
髪の色もうっすら、茶色だし。何気に、香水だってつけちゃってますから。




「おいっ!!もう、行こうぜ!!棗!俺ら次、理科で移動だぞ!!」


「ちょっ…猛(タケル)〜!!待てよ!」



ったく……
いいところなのに!




俺は、俺に見とれている女子たちに最高の極上スマイルをおくって、その場を去った。
















「棗さぁ…マジ、モテるよな」


「まぁ、仕方ないんじゃね??俺完璧だし」


「自分で言うな(笑)」


「本当のことだし!」



俺みたいな奴をみて、好きにならない奴のが珍しいに決まってる!!


あれ??
俺、ナルシスト?



「つか、あちぃ〜…猛〜もう少しゆっくり行こうぜ〜…」


「無理!遅刻する!」



真面目な奴だなぁ…。
見た目はそうでもないのに。



俺はトロトロ歩いていた。



猛はスタスタ歩く。



………もう少しゆっくり歩いてくれても……。





―ダダダダダダ





俺は前から、人が走ってきていることにも気づかず、
欠伸をする。




そして、目を開けた瞬間―…






―ドンッ…バタッ






……………………。






「なっ棗!!」





猛の声が聞こえた。




目を開けると、俺は床に座り込んでいた。




……いってぇ………。




マジ、いてぇ…。






「ごっ…ごめんなさいッッ!!大丈夫??怪我はない??」





そんな可愛い声がどこからか聞こえた。




目の前を見ると、




スーツに身を包んだ女が…。






やっば……!!
マジ可愛いんですけど!!





つか…………天使!?!?みたい!




めちゃくちゃ、可愛い!!






「怪我……ないです」



「良かった……本当にごめんなさいッッ…急いでたんだッッ…それじゃっ」




女の人は、落ちた紙を綺麗にまとめて立ち上がり、走っていった。




今の………




年上……に決まってるよな??





スーツ着てたし、どう見たって中3には見えなかったし…。





ってか………





超可愛かった!!


名前聞けばよかった〜。




「棗!!大丈夫かよ!?早く立て!!」


「猛…今の誰か知ってる??」



「知らねぇよ!!とにかく、早く立て!!遅刻する!」



「わかったよ!!そんな焦るな!!」


俺は立ち上がり、教科書とかを拾って
猛と一緒に走った。



















これが





俺と先生のデアイ…。






この時はもう、
会えないかと思っていた。









..

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