《MUMEI》
‡。幼なじみ。‡
.







あんなに可愛い先生が副担任…しかも担当教科は英語!!



毎日が楽しくなっちまうよ!!








朝会が終わり、生徒たちは教室へと戻っていく。




俺は最高に気分がよくて、猛の腕を掴みながら勢いよく教室へと走った。




「猛!!今日の時間割りは!?」



「えっと〜1時間目が数学で…2時間目が社会…3時間目が美術で…、4時間目が英……」



「英語あんのか!?」



「あるけど…」




ヨッシャ〜!!
ひかり先生の授業じゃん!!
マジ、嬉しい!!




「棗……英語、嫌いじゃなかったっけ??」



「今日から好きになる!!」




ひかり先生が英語を教えてくれるなんて…
此ほどの幸せないだろ!?




「ホラ〜、席につきなさーい。今日から、ひかり先生が来るんだからね」



担任が教室に入り、俺たちを見る。


おいおい…
ひかり先生は〜??




「ひかり先生は、英語の授業の時に来ます。今は、学校のことを教えてもらってるので」



「「「え〜〜〜〜…」」」



俺たち生徒は、激しくブーイング。


それもそうだ。



ひかり先生が来ないなら、待っていた意味がない。




英語の授業まで我慢か…。



何か退屈だ。






「棗〜!!なーにうかない顔してんのよ!!あんたらしくない」



「菜々子かよ〜…他の女の子たちだったらよかったのに」



「棗の場合、今は"ひかり先生"がいいんでしょ」



「バレたか…」



「今まで12年間……ずっと棗の近くにいるんだから、それぐらい分かるよ♪」






そうか…
菜々子とはもう12年間も一緒にいるのか…。



長いな〜…結構…。




「棗が何でそんなにモテるかってことも、分かるんだから」



「菜々子は分からないだろ〜!!」


「分かりますから〜!!」






本当は知ってる。



菜々子が、俺のことを誰よりも知ってるってこと。




伊達に12年間幼なじみやってないしな。










..

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