《MUMEI》
事件発生
パーンパーン
夜空に響く乾いた破裂音。
夜空に浮かぶは色とりどりの花火。
「わ〜凄いね沢村〜」
「あ〜そうだな‥」

赤・黄・緑・白・オレンジ‥色とりどりの火花が広がっては散りを繰り返す‥夏の風物詩。

しばらく経って、フィナーレを飾る最期の特大花火が打ち上げられると、アナウンスで放送された。
歓喜の声があがるグラウンド。
俺は少しだけ首を紺色の夜空へと傾けた。

ヒュー・・パッ‥‥。

「「「キャー!!」」」

花火が広がる前に、グラウンドから聞こえた悲鳴に俺と秋は顔を見合わせた。
グラウンドに目をやるとそこは火の海と化していた…。

必死に逃げる生徒達…。
消化器を持ち出す先生達…。
瞬く間に広がる炎の渦…。

俺は急いで119へコールを鳴らした。










数十分後…。
火は完全に消えグラウンドは黒焦げになっていた。
少し体育館に延焼をし、体育館を囲む木々達は灰と化し‥、外部の部室棟にも少し焦げた跡が残っていた。

生徒達は人数確認の為に一時教室へ向かわされた。

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