貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》

茜)
オバサン、それだけははずれています。
自然体じゃなくて、そういう気持ちに一切なれないからですよ。
付き合うなんてことは絶対にありえませんから、もう!それじゃ何かあったらまた来ます。


茜)
(自分が大切にしているもの・・。人が何を大切にしているのか・・。
それを持っている人も持っていない人もそれで良い。
そうじゃなきゃならないことって何ひとつないから・・。
なんか余計に難しくてまたわからなくなってきた。
んー、確かにオバサンが言った通り、前のバイト先や前の彼の時みたいによく思われたい、
認められたい、そのためにこうしないといけないって気持ちは少なくなったような感じはする。
でも、それでいいのかな〜。)
あっ!フォークソング部の人からメールだ。
「この前、録音した曲の1曲を私たちの発表会でも使いたいんですが歌っても良いですか?」
えー、本当にあんなので良いの?
「あんなのでいいんですか?良ければ是非歌ってください。」
またメールが来た。
「ありがとうございます。心をこめて歌わせていただきます。
宜しければ発表会に来てください。」
(私が作った歌をみんなが心をこめて歌ってくれる!
それを自分が応援しながら見ているなんてすごーい!
場面を想像するだけでなんか感動してしまう。うれしー!!
自分が大切にしているものを人が大切にしてくれるってこういうことなんだろうか!
オバサン、なんかわかってきた!)
あっ!またメールが来た、所君だ。
「北斗の出番、今週土曜の8時に決定!オーナーがゴールデンタイムを取ってくれたよ。」
大切にしているものを人が大切にしてくれているんだ・・。
「所くん、ありがとう。楽しみだね、一緒に心をこめて歌おうね。」

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