《MUMEI》

「兄さんの手…、あったかい…。」


「もっと温かくしてやる。」


「ありがとう…兄さん…。」


「羅稟、もっと甘えていいんだぞ。何でも言え、俺が何でも叶えてやる。」


「じゃあ、私が死んだら私を忘れて…。」


俺は羅稟が言ったことが信じられなくて、表情が固まってしまった。


「何言っているんだよ!」


「それが私の願い。兄さんは新しい人生を歩んで…。」

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