《MUMEI》
パンチパーマの影
その耳障りな音は、右後方から聞こえてきた…!


(奴だッ !!)

オレはハッと我に返った!


パンチパーマの気配が右後方から鋭く伸びてくるのが分かった。


オレのマシンは奴の体当たりの後、バランスを崩してスロットルを戻してしまったため、トップ・スピードを失っていた。


(マズイ…!)

オレは直ぐ様カウルにメットを埋め、ギアを落とし、無我夢中でスロットルを全開にした!


(馬鹿野郎!…何故、集中力を切らした!?)

オレは自らを叱責した。

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