貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》
所くんと茜
所)
フォークソング部の発表会は行ったの?
茜)
行った、行った!自分の作った曲をみんなが歌ってくれるって最高!感動しちゃった!
所)
あいつら、またいい曲があったらやりたいから連絡欲しいって言ってたよ。
茜)
本当?でももう出せるのなんてないんだけど・・。
所)
今まで作った詩とか曲とかは?前にノートを見た時いっぱい書いてたじゃん。
茜)
恥ずかしくて出せない、ムリムリ。あの曲だけなの、人前でも出せそうなのは。
所)
茜。なんか良いのだけ出そうってしてるけど、そんなこと考えないで全部出しちゃえば。
だってお前が感じたままを真剣に作ったんでしょ。
せっかくだから、それ一緒にカタチにしていこうよ。
茜)
え〜、恥ずかしいもん。それってホントに内容がカッコ悪くて情けないって言うか、
誰にも知られたくない自分だもん。
所)
前もチラッと見た時、これはダメって言われたヤツ。
「地平線の彼方にある、心にしか見えない光が私に生きてていいって今も許してくれているから・・。」
茜)
恥ずかしいから!それやめてよ!
所)
あれなんか俺は一番良いと思ったけど。その時、お前ってスゲーなーって感じたのに。
茜)
モーイヤッダって!!
所)
北斗のオーナーも言ってたけど、みんなから良いように思われようとしないで伝えたいって気持ちが一番大切だと思うんだよ。
そうじゃなきゃ、俺なんかこんなこと続けられるわけないでしょう。
自分にとって何が大切かなんだけどな!
茜)
自分にとって何が大切なのか・・?
(占い師のオバサンが言ってたっけ・・。
「大丈夫だよ。今、彼があなたの大切にしていたものを心の中から引っ張り出そうとしてくれているから。」)
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