《MUMEI》

それは時間が止まってしまったかの如く、永遠にも思える長い一瞬だった………。

 

(…終わった……………。

 

 …負けた…。

 

 ………………。)

 

放心状態でスロットルを緩めるオレの右前方…

 

モノトーンの視界の中で…

 

逆光を浴びて黒いシルエットとなったパンチパーマのマシンが…

 

…そのままの勢いでホーム・ストレートを駆け抜けていった…。

 

オレは下唇を噛んで、ガックリと頷垂れた…。

 

 

すると………

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