《MUMEI》
オレンジ色の亡骸
ウイニング・ランは、最終コーナーを回り、夢のような一時が終りを告げようとしていた。


そう言えば、パンチパーマの野郎はどうなったのだろう…?


その疑問の答えは、ピットロードの入口にあった。


ゼッケン19のオレンジ色の NSR …

…らしき、無惨に大破したマシンの亡骸が、虚しく其所に放置されていた…。


パンチパーマの姿は既に無かった。


おそらくオレに体当たりを仕掛けた後、逆にバランスを崩して転倒したのだろう。


傷だらけになり、カウリングの剥げた NSR の痛々しい姿が、その転倒の凄まじさを物語っていた。


ただ…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫