《MUMEI》 手段それは小学校での事だった。 四時限目の算数の時間だったが彼は計算問題を解いている場合ではなかった。 と言うのも頭の中に天使と悪魔が出現したのだ。 『今日、何食べに行く?』と悪魔。 『えーっ、何でもいいよ。』と天使。 小学生は天使と悪魔を頭から追い出そうとしたが上手くいかなかった。 『じゃあ、うちの近くの店でいい?』 『なんの店?』 『ティッシュ。ローションティッシュ。』 『あぁ、ローションティッシュね。そう言えば最近食べてないかも。』 『俺も俺も、だから今日食べに行こうかなと思って。』 『わかった。じゃあローションティッシュ食べに行くって事で。うん、じゃまた。』 全てを聞いていた小学生の彼は、思わず立ち上がって叫んだ。 「ローションティッシュって食べれなくない!?」 クラスの全員が彼を見た。 小学生の少年がクラス中の注目を浴びているのは意味不明過ぎる発言をした為だった。 まだ誰も言葉を発しない。 この時はまだ誰も気付いていなかったが、“意味不明過ぎる発言”はクラスを気まずくさせただけでは無かった。 この時はまだ誰も気付いていなかったが“意味不明過ぎる発言”はその役目を確実に果たしていた。 “意味不明過ぎる発言”の役目は離れた場所にある巨大な装置を作動させる事だった。 まだ誰も知らないその場所でその巨大な石の様な装置は活動を開始した。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |