《MUMEI》

シャンパン・ファイトは、700ml 入りの小さなボトルだったので10秒くらいで終わってしまった。

(これも予算の都合だろうか?)

岡ヤンに頭から浴びせられたシャンパンの味は、まだ高校生だったオレには少々ほろ苦かったが、『これが"勝利の美酒"かぁ!!』と、意味不明な感動を覚えた。


あとは"打ち上げ花火"でも上げてくれれば雰囲気も最高潮なのだが…

主催者側の懐事情を思うに、それは無理な希望だった。


表彰式に立ち会った参加者は皆、西の空に暮れゆく夕陽を眺めて、熱かったレースの余韻に浸っていた…。


『…美しい………。』
(作者・自己満足)

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