《MUMEI》

「なぜ待つ?」


「彼と約束したから。」


「だから行かないのか?」


「そうよ。」


「お前もその男も死んでいるんだぞ。」


「分かっているわ。でも約束だから。」


するとテンアは、コナバラの右手を両手で握りしめた。


するとテンアは、目を瞑り体から薄いピンク色の光を放ちだした。


俺たちはただその光景を黙って見ていた。

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